2015年10月13日(火)、東京本社で2015年秋季闘争第2回団交を開催し、会社から「秋季闘争要求」と「秋季闘争にかかわる資料の開示要求」に対する回答がありました。要求内容が多岐にわたっているため、回答内容も膨大です。この場では全部を掲載できませんので、要約を速報として掲載します。
会社が受け入れなかった要求に関する回答は、単に「現在、その考えはありません」などとなっていて、なぜ認めないのか理由(回答理由)が述べられていません。また2015年春闘で賃金是正が縮小した理由について、合理的な説明はありません。これら点は会社も説明が足りなかったことを認めました。
以下の日程で団交を開催し、年末一時金闘争と併せて秋季闘争を継続することで合意しました。
・10月20日(火)年末一時金闘争第1回団交
・11月 4日(水)年末一時金闘争第2回団交(回答日)
・11月17日(火)秋季闘争第3回団交
また、年末一時金の回答確約交渉を以下の日程で行うことを確認しました・
・10月27日(火)年末一時金回答確約交渉
<前進回答>
・会社創立記念日(2016年12月16日)を12月17日(土)に振り替えます。
・現在の非管理職の平均賃金(一時金のベース)を開示します。
・有給休暇の取得状況について部門別実績を開示します。
<次回以降の団交での課題>
多くの回答で回答理由が述べられていません。また、2015年春闘で賃金是正が縮小した理由について、合理的な説明がありませんでした。更に、管理決算書などの情報開示も「会社が検討し、必要に応じて開示します」と拒否しています。また、来年から「山の日」が祝日となりますが、出勤日の削減に応じていません。
したがって、次回以降の団交では、以下の事項の開示を求めます。
①回答理由の開示
「現在のところ、その考えはありません」といった回答が多数ありますが、要求をなぜ認
めないのか回答理由が示されていません。回答理由によってはJMIU支部として「こう
すれば実現できる」と提案することになるかもしれません。また、「現在のところ、やむ
を得ない」と判断することもあり得ます。回答理由の開示を求めます。
②2015年春闘で賃金是正が縮小した合理的な理由の開示
JMIU支部が実施した賃金調査の結果、年代によって賃金水準が大きく低下しているこ
とが判明しました。会社もこれを認めて2010年春闘から一律1000円~1500円
の賃金是正を実施しました。しかし、2015年春闘では「25歳~45歳に一律500
円」と賃金是正が縮小しています。これまで実施した賃金是正では、賃金水準の低下はま
だ回復していないとJMIU支部は推定しています。
現在の年齢別男女別の平均賃金水準を示すなど、賃金是正が縮小した合理的な理由の開示
を求めます。
③管理決算書などの情報開示
「管理決算書」、「2018年度以降の定年退職予定人数」、「2013年度、2014
年度の平均従業員数(管理決算書があれば分かる)」、「2015年10月1日現在の年
代別・男女別在籍従業員数」について、会社は「経営情報だから」と開示を拒んでいま
す。
しかし、株式上場企業には「有価証券報告書」の公開が義務付けされていて、その中で製
造原価明細書を開示している企業もあります。従業員数については東京測器のホームペー
ジの会社概要に、平成27年3月31日現在の男女別従業員数を掲載しています。
東京測器は株式上場企業ではありませんが、2012年度までは開示してきた資料であ
り、今後も開示できない資料ではないと考えます。取り扱いについては制限を設けること
を含めて、開示を求めます。
④祝日(8月11日「山の日」)が増えたことを活用して、年間の出勤日を240日から
239日に短縮すること。
以前から日本の労働時間が長すぎると国際的な非難を受けてきました。そこで、労働時
間短縮のために政府が祝日を増やしたのです。
現在の回答では、東京測器の従業員は祝日増の恩恵を受けることができません。東京測器
の年間所定内労働時間1820時間(240日)は決して短いとは言えません。JMIUで
は、製造業でも1800時間を下回る企業が少なくありません。出勤日を239日に短縮
することを求めます。